• Taichi Ogasawara

不動産業では避けられない最大のリスク、それは空室

ロバート・キヨサキ著「金持ち父さん、貧乏父さん」がベストセラーになって空前の不動産投資ブームから約20年。バブル崩壊から空白の20年を経て給与所得だけでは人生設計が成り立たなくなって、不動産も含めた投資も一般的になりました。


少ない自己資金でも始められることから、中古アパートやワンルームマンションなどの収益物件を購入するサラリーマン、OL、公務員なども増え長引く不況から貸出先が見つからない金融機関は積極的に貸し付けを行いました。

金融機関もアベノミクスによる金融緩和が追い風となり、融資を受けやすい環境の中で、資産運用への関心が高まっていました。

一時は自己資金300万円しかないサラリーマンが10億円以上の融資を受けて年間家賃が何億円を突破したとか、専業主婦でも簡単にアパート経営ができたと言った成功体験本やブログなどが多く紹介されていました。収益物件の紹介サイトなどでは、物件検索だけでなくセミナー案内やコラムなどで様々な情報を提供しています。


最近では定年後年金だけでは2000万円足らないと話題にもなりました。年金代わりの不労所得としての不動産投資は根強い人気があります。

ただ、ここ2年ほどのレオパレスの界壁問題やかぼちゃの馬車によるシェアハウス投資に関わるスルガ銀行の不正融資などが相次ぎ、改めて不動産は簡単に不労所得が得られるものでもないことが認知されてきました。



さらに現場の大家さんからは

「退去後に空室が埋まらない」

「想定していた家賃収入が入らない」

と言った悩みを聞きます。

中古物件を購入してから数ヶ月で入居者から退去通知があるのはよくある話し。当然すぐに、募集活動を始めるものの、入居者はなかなか決まらない。


築年数の経過したアパートには空室が埋まらない様々な理由があります。

例えば、


・立地の問題

・入居者のニーズに合わない間取り

・古い設備(キッチン、トイレ、風呂)


などの理由から、入居者から選ばれない。少ない自己資金しかない中で、高い利回りに心惹かれて購入してしまうと、毎月の返済で余裕がなくなり、部屋の修繕になってもお金がない状態に陥ります。そしてさらなる借り入れをするという状況もよく耳にします。


だいたい、日本全体の人口が減っている今、ほぼすべての地域で賃貸用マンションは供給過多に陥っていくことが目に見えてます。なのに、相も変わらず賃貸用マンションの新築は建てられ、銀行は属性さえよければ融資をします。ただ、空室になって次の入居者が決まらなければ家賃は入らず、それが想定よりも空室が増えた場合は返済が追いつかず不良債権化します。しかし仮に返済が追いつかず不良債権化したとしても不動産業者も、建設会社も、銀行も誰も損はしませんし責任も取りません。


それでも、銀行が融資をしてくれている間はなんとかリカバリーできる可能性もありますが、もし銀行が融資してくれなかったら・・・・。怖いですね。


「銀行が融資してくれているから大丈夫だろう」という人がいますが、それは大きな間違いです。全ては不動産業という事業なのですから、経営者の自己責任です。あれほど熱心に購入を勧めてきた不動産の担当者もどうにもできません。


融資交渉はプロ並みでも、物件の見極めができない投資家は、高い表面利回りに隠されたリスクを見抜けず、不良物件を抱えてしまうこともあるのです。


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